急性ストレス障害の症状とは?

急性ストレス障害の症状を抱えるサラリーマン

自分自身のことだけでなく、周りの脅威も影響する

 

今年、裁判員裁判で裁判員を務めた女性が、審理でみた殺害現場の写真などの影響で急性ストレス障害となり、国家賠償請求訴訟を起こしたというニュースがありました。
急性ストレス障害(ASD:Acute Stress Disorder)とは、強い心理的外傷(トラウマ)経験の後に起こる正常な心の反応で、比較的新しい不安障害の一つです。数時間や数日〜4週間以内で治癒する一過性の障害です。症状としては、不安、過敏、緊張、イライラ、集中力の低下などの精神症状や、動悸、めまい、肩こり、震え、呼吸困難、不眠などの身体症状があります。ニュースになった裁判員の女性は、殺害現場のカラー写真を見た初日の審理で休廷中に嘔吐したり、写真が何度もフラッシュバックして眠れないなどの症状が出たそうです。急性ストレス障害(ASD)を引き起こす原因としては、自分自身のことだけでなく、生命や安全に対する重大な脅威を体験、目撃した場合が多いです。具体的には、家族との死別や、地震や津波、火山噴火や雷などの自然災害、火災、暴行、脅迫などに遭遇したりすることが原因となります。そのような耐えがたい経験をなかったことにしようと自然に心が防衛してしまうために、感情がマヒしたり、トラウマ体験の核心部分が記憶喪失になったり、体験を思いださせるような話題から逃げようとしたりします。

急性ストレス症状と他の精神病の症状の違い

急性ストレス障害とPTSDの症状の違い

心的外傷後ストレス障害(PTSD)とは、大きなストレス経験の後、不安、不眠による過覚醒症状や、トラウマの原因に関する事物に対しての回避傾向、またその原因となった強烈なストレス体験をフラッシュバックしてしまうといった症状のことです。急性ストレス障害(ASD)と心的外傷後ストレス障害(PTSD)は似たような症状を引き起こしますが、急性ストレス障害が数時間や数週間の一過性のものであるのに対して、その症状が4週間以上続く場合には心的外傷後ストレス障害が疑わしくなります

 

急性ストレス障害と適応障害の症状の違い

 

適応障害とは、急性ストレス障害(ASD)、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と同様に、外的なストレスが原因となって起こるストレス障害の一つです。急性ストレス障害(ASD)のように強大なストレスだけではなく、家族や友人関係、仕事などによるトラブルなどその人にとっては重要なストレス原因によって引き起こされるものです。原因は似ていますが、適応障害が「ストレス障害」に分類されるのに対し、急性ストレス障害(ASD)や心的外傷ストレス障害(PTSD)は「不安障害」に分類されます。症状も少し異なっており、 適応障害は憂鬱になって気持ちが沈みこんだり、動悸や過呼吸などの自律神経症状、対人関係への過敏性、集中力の低下などがありますが、 急性ストレス障害(ASD)の場合は現実感の消失や感情の麻痺などの解離性症状やフラッシュバック症状などが起こります。spanストレスという原因は同じでも、自分が一体どちらの症状なのか、専門医と相談しながら適格な治療方法をとりましょう。

ストレス耐性は急性ストレス障害の症状に影響を与える!?

急性ストレス障害で頭痛のサラリーマン

人それぞれ環境や才能が違うようにストレス耐性も違う

 

ストレス耐性とは、ストレスに対してどれだけ耐えられるかという抵抗力のことです。同じ環境下でも、ストレスだと強く感じてしまう人もいればあまり感じない人もいます。また、そのストレスに打ち克てる人と負けてしまう人がいるのは、個々にストレス耐性の差があるからです。

 

自分のストレス耐性を知っておくと良い

 

元々持っている性格が楽観的な人はストレスを感じにくいですが、まじめで几帳面な人はストレスを感じやすいでしょうし、友人が多く、話したり相談したりできる相手がいることによりストレス発散ができる人もいれば、あまり人と会わずに生活している人ではなかなか発散の機会がなく、ストレスをため込むこともあるでしょう。ライフサイクルが乱れているとストレスを感じやすくなったり、季節や天候にだって影響されるものです。自分の性格や環境など様々なものを考慮して、自分がどれほどにストレス耐性があるのかを知っておくのは大切なことです。

急性ストレス障害の症状を緩和させる治療法とは!?

 

急性ストレス障害の症状を緩和させる治療法

治療法の一つとしては、周囲に安心して話せる家族や友人に対して、原因である体験を何度となく話すことによりストレスを発散させることです。もしも同じような体験をした人がいるならば、お互いに語り合い、共感して吐き出すことも非常に効果的です。最近ではソーシャルネットワークの発達により、直接会わずとも交流できる機会は多いので、そういったものを利用するのも一つの方法かもしれません。何度もその経験を話すことにより、自分が体験した経験を心が受け入れられるようになり、やがて症状が消失します。また、症状がなかなか治まらず、日常生活に支障をきたしている場合には、医療機関での治療を受けることが必要です。症状を放置して悪化させてしまうと、いずれは抑うつ状態、うつ病、心的外傷後ストレス障害へと発展する可能性があるからです。この場合、短期間の薬物治療や心理療法が用いられます。安心できる場所で安心できる人と話し、治療を受けることが大切です。

 

草野マサムネさんの急性ストレス障害症状

人気バンド「スピッツ」のボーカル、草野マサムネさんも急性ストレス障害になったと公表しました。草野さんは直接の被害はなかったものの、東北地方太平洋沖地震での連日の余震や被災地の被害など甚大な被害の様子を報じるメディアから過度なストレスを受け、急性ストレス障害(ASD)となってしまったそうです。アナウンサーの丸岡いずみさんも震災によるストレスによりうつ病となっていたように、あの大きな震災を直接経験していなくても、連日の報道などから全国の人がストレスを感じてしまったであろうことがわかります。いつ、どんなことで多大なストレスを感じるのかは本当に人それぞれなのです。

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